So-net無料ブログ作成
第3章「農水省備蓄ガイドを読む」 ブログトップ

必要カロリーは1800〜2000kcal [第3章「農水省備蓄ガイドを読む」]

農水省の備蓄ガイドには、実践例として献立表も掲載されています。それを見ると、備蓄を怠りなくしておけば、パンデミックのような危急の時であっても、大変に豊かな食生活を維持できることがわかります。以下がその部分です。

 献立1.jpg

献立2.jpg

 献立3.jpg

これで1週間分のメニューです。通常時とどこが変わるのっていいたくなるくらい、普通の食卓です。

しかし、2か月の備蓄を目指す場合、ここまで立派なメニューは想定できません。2か月約8週間となれば、この表のメニューが8回できるだけの備蓄が必要です。余程の大きな家でもない限り、そんな大量の備蓄は現実的ではないからです。

当ブログが目指しているのは、最小限のスペースで、最大限の効果を生む備蓄です。そのためには、品目を極限まで絞り込む必要があると思います。

この場合、まず考えなければいけないのは、カロリー量です。タンパク質だとかビタミンが不足してもすぐには影響が出ませんが、カロリーが不足すると、直ちに活動のレベルが下がってしまいます。

農水省の備蓄ガイドも、カロリー量に触れています。以下、引用します。

 ******************************************

<このガイドでの エネルギー補給の考え方>

このガイドでは、下のチャートを基に平均的なエネルギー量を2,000kcal として備蓄量を算出しています。

●新型インフルエンザが流行している際は、外出を控えることとなり、活動量は少なくなりますので、必要するエネルギー量を少なめに設定しています。
●新型インフルエンザが流行している間は、どのような食事がとれるか十分予測することができません。このため、備蓄食料品リストでは食事バランスを重視して栄養が過不足にならないよう配慮しています。
●ただし、生鮮食料品は長期保存には不向きなものが多いため、それらによるエネルギー量の不足分は主食、にお米で補っています。
●備蓄食料品リストはあくまでも目安です。ご家族の年齢、体格、活動量、食欲などを考慮して、適宜調節ることが大切です。

 カロリー表.jpg

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

上の図にあるように、パンデミックの際には自宅にこもっていますから、一日中座っていることがほとんどとなります。この場合、70歳未満の成人男子で1日当たり2000〜2400キロカロリー、同じく女子で1600〜2000キロカロリーが必要となる計算です。男女2人ずつの家族構成ですと、平均でちょうど2000キロカロリーとなるわけです。

ただし、筆者はこの2000キロカロリーは少し多すぎなのではと思っています。

日本医師会のホームページ(http://www.med.or.jp/forest/health/eat/01.html)では、身長から適正体重と必要なカロリー量を計算できますが、仕事が一般事務などの「軽度の活動」の場合は身長180センチで1782〜2138キロカロリー、身長170センチで1589〜1907キロカロリーが適正範囲です。

家族構成に合わせて計算してもらえば一番いいわけですが、2か月の摂取カロリーとしては、平均的には1日1800キロカロリーくらいでも大丈夫なのではないかと思います。実際、品川区が区民向けに作ったパンデミック対応の備蓄ガイドでは、一食当たりのカロリーは1800キロカロリー程度のメニューが例示されています。

なお、大震災の場合は、パンデミックと異なり、身体の活動レベルは平常時よりもあがると考えられます。部屋の片付け、倒壊物など危険物の撤去、水の調達、燃料の調達、瓦礫やゴミの処理などを、自力でやる必要に迫られます。マンションの場合は、エレベーターがストップしますから、自宅のある階まで何度も重い荷物を持って往復するハメになります。

しかし、当ブログでは、震災対応の備蓄は1か月を想定しています。2か月分の備蓄があれば、カロリー量は1日2000キロカロリーをはるかに超える量が確保されていることになります。

震災とパンデミックが立て続けに起きたら?その時は潔く、なるようになるさと諦めましょう(笑)

なお、前回、農水省の備蓄ガイドを画像で貼りつけましたが、読みづらかったと思うので、改めて表にまとめておきます。たまたまWikiにあったので、それを加工しています。

まったく同じものとは思いますが、すべて照合したわけではないので、あしからず。オリジナルは前回の画像のものですので、気になる方はそちらを見てください。

品名

2週間分の数量(両親、男の子、女の子の4人家族の場合)

注意事項
米、餅(切り餅)、乾めん類(うどん、そば、そうめん、ラーメン、パスタ等)、コーンフレーク、シリアル類、乾パン、インスタントラーメン、即席めん、パン 米または餅は少なくとも10kg。他は1日1食分 バラエティに富んだ食事であきない工夫を。長期間保存可能
野菜類(たまねぎ、じゃがいも、ごぼう、さつまいもなど) 各1~2kg ビタミン、ミネラルの補充。長期間保存可能
豆類(あずき、大豆など) 適宜  
10個  
缶詰(魚介類、肉類) 30缶 普段から大目に買い置きを
缶詰(野菜・きのこ類:コーン、トマト、たけのこ、マッシュルーム等) 20缶 普段から大目に買い置きを
レトルト食品(カレー、パスタソース、ハンバーグ等) 30食 普段から大目に買い置きを
乾燥食品(切干大根、しいたけ、高野豆腐、ひじき、わかめ、こんぶ等) 各2袋 普段から大目に買い置きを
フリーズドライ食品   普段から大目に買い置きを
スープ類(みそ汁、わかめスープ、コーンポタージュ等) 12食 普段から大目に買い置きを
冷凍食品(市販品の他、家庭で冷凍した魚介、肉、野菜、料理等を含む) 500g入り10袋 家庭での保存温度と停電に注意
乳製品(チーズ、ヨーグルト、スキムミルクなど) 各1~2箱  
缶詰(果物類:もも、みかん、パイナップル、みつ豆等) 10缶 普段から大目に買い置きを
調味料(塩、砂糖、食用油、醤油、味噌など) 1kgあるいは1リットル 未開封なら長期保存可
調味料(酢、だしの素、コンソメ、バターなど) 適宜 未開封なら長期保存可
嗜好飲料(緑茶、コーヒー、紅茶、ココア等) 適宜 ストレス解消に有効
菓子類 適宜 ストレス解消に有効
その他(ふりかけ、のり佃煮、ジャム、マーガリン、はちみつ等) 適宜  
育児用調製粉乳などの乳幼児用の食料   水の確保も忘れずに
ペットボトルや缶入りのミネラルウォーター、飲料    

 


これが政府推奨、「4人家族×2週間」リストだ [第3章「農水省備蓄ガイドを読む」]

第1章では「食料備蓄の量は、2か月分を目標に置く」ことを決めました。

震災対応としては1か月分で足りると判断しましたが、より混乱が長引きそうなパンデミックに対応するためには、2か月分が適正と考えました。

第2章では、これに加えて、

・自宅が倒壊・崩壊しない

ことを前提としつつ、 

・備蓄スペースを確保する観点から、必要な栄養は確保しつつ、重量は最小化する

・水道、電気、ガスの代替手段も確保する 

の2点を目標に定めました。

第3章からは、望ましい備蓄の中身を考えていきます。参考書は、農水省が公表している「新型インフルエンザに備えた家庭用食料品備蓄ガイド」です。ウェブサイトから簡単にダウンロードできます。

まず、推奨メニューを見てみましょう。両親と男女の子供2人の計4人家族が2週間を暮らすためのリストです。2週間というのは、政府が「最低限必要」としている量です。

 農水省備蓄ガイドリスト.jpg

ここまで具体的にメニューを紹介しているのは、素晴らしいことだと思います。イメージが浮かぶので、色々なことが実感できます。

まず、米を備蓄の基本に置いているのは、大変に参考になります。

震災対応のいわゆる「非常食」ですと、乾パンやレトルト食品などが中心になってしまいます。しかし、2週間分を構えようと思えば、購入費、保管場所、賞味期限切れへの対応など、いずれの観点からも、日頃食べている日常食を軸に考えるのは当然です。

まして、当ブログの目指す2か月分(約8週間分)となれば、「非常食」に頼るのは不可能です。

次に、必要量の多さに驚かされます。例えば缶詰は、30缶(魚介類、肉類)+20缶(野菜、きのこ類)+10缶(果物類)=60缶が求められています。

2か月分ですとこの4倍ですから、60缶×4=240缶も揃えなくてはなりません。同様に米は10×4=40キロ、卵は10個×4=40個を常に持っておくことになります。

リストの中に、生野菜や冷凍食品もあります。パンデミック対応メニューなので、基本的には停電を想定していないためです。

ただし、停電については、次のような記述もあります。

******************************

政府の想定では『保守・運用の従業員不足により地域的・一時的に停電等が生じるおそれ』があることも指摘しています。このため、ある程度の期間の停電等に対処する方策についても合わせて考えておく必要があります。

****************************** 

実際、ライフラインがストップした場合の3日分の非常食メニューも記載しています。

 震災対応備蓄農水省リスト.jpg

どうでしょうか。 先程まで見てきた2週間分の備蓄も合わせると、一般家庭が用意するには、容易ならざる量ではありませんか。

筆者は、3日程度であれば、仮に水道も電気もガスも全部止まったとしても、追加的に乾パンやレトルトごはんなどの非常食を準備する必要はないと思います。

冷蔵庫には生野菜や冷凍ものがあるし、米だってその他の缶詰だってたくさんあるからです。調理は工夫すれば、備蓄した水とガスボンベで3日分持ちます。

次回は栄養面を考えたいと思います。 


第3章「農水省備蓄ガイドを読む」 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は180日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。